2004年12月に正式版が公開された Mozilla Thunderbirdですが Firefoxほどの人気は今のところ得られていないようです.Webの紹介記事を見ていても乗り換えにはもう一つといった結論づけがされていることが多いようです.自分は2004年の10月頃から使っているのですがこれまで3ヶ月使ってみての良いところ/悪いところを自分なりにまとめてみました.他のThunderbirdレビューとは異なる評価も有るかも知れませんが実際に使ってみての感想なので参考になるかと思います.
まず一般的に言われているThunderbirdの特徴として以下が挙げられます.
- 無料で利用でき,安全
- 優秀な迷惑メールフィルタ
- RSSリーダの機能を標準搭載
Thunderbirdはオープンソースのメールソフトであり,利用ユーザ数も今後世界的に増えていく物と予想されます.セキュリティ面で”安全”かもしれませんが,現在の実装は”不安定”です.特定の機能を使うとプログラムが強制終了してしまったり,こちらが予期している動作をしてくれない事もあります.特に本文を含む検索など比較的重い処理をさせているときに不安定になるような気がします.メールソフトはよく使うアプリケーションの代表格であり,動作に安定性を求めるのであればThunderbirdは”安全ではない”と思っておいた方がいいかもしれません.
次にベイズを用いた迷惑メールフィルタですがこれも一般に言われているほど賢くありません.原因は日本語迷惑メールの学習を行うときに漢字を一文字ごとに分解しているのが原因のようです.詳しい情報はMozillaハック 特設仮説ページさんをごらん下さい.この問題の考察と性能を改善するパッチ,パッチが当たったバイナリなどがダウンロードできます.
Mozillaハック特設仮設ページ
RSSリーダーもありますが一般的なRSSリーダーの方がずっと高機能な気がします.今は”RSS機能もあるよ”というぐらいの認識がいいかと思います.自分は Bulkfeedsのキーワード検索結果RSSのみThunderbirdで受信するようにしています.気になるキーワードを登録しておくと,そのキーワードに特化したメールマガジンを読んでいるような気分になります.
ここまではやや否定的な意見ですが,以下は自分が考えるThunderbirdの長所と自分なりのThunderbirdの使い方を紹介します.
まずThunderbirdのカスタマイズ性の高さが上げられます.Thunderbirdでは1.拡張のインストール,2.テーマのインストール,3.内部設定の書き換えの3通りのカスタマイズが行えますが2のテーマの変更だけでもぜひやってみてください.多く使われてるOutlookではテーマの変更ができるという話は聞いたことがないし,Beckyでもアイコンセットを変更して利用している人はあまり見かけません.よく使うアプリケーションだからこそ気に入った外観で使うべきだと思います.Thunderbirdで利用できるテーマはCrohn Lifeさんのスクリーンショット付き一覧が参考になります.自分はiCandy Juniorを使っています.
Crohn Life – Thunderbird 1.0 用テーマ一覧 (1/4) -
Thunderbirdの紹介記事ではローカルフォルダがよく話題に上ります.メールソフトでは複数のアカウントを扱うことが出来ますが”ローカルフォルダを使う”という設定をすると全てのメールがローカルフォルダというアカウントに集められます.Beckyではアカウント毎に受信箱が異なるので初めて移行するとすごい違和感を感じますし,自分もそうでした.しかし送り先が違うからといって違うフォルダに保存されてしまうとメールが迷子になってしまう原因になってしまうと思います.個人用と仕事用では受信箱を切り替えた方がいいかも知れませんが,”どのメールに送っても同じだよ”というときにはローカルフォルダ機能が非常に便利なのでぜひ使ってみてください.なお複数のアカウントでローカルフォルダ機能を利用すると返信の時にどのアカウントを使うのかと聞かれますが,これは送られてきたアドレスが最初に選択されます.たとえばGMailのメールアドレスに送られてきたメールに返信するとGMailのメールアドレスで返信してくれます.
一番便利なのが検索機能です.Thunderbirdはメッセージを検索することを目的としているからか検索機能が充実しています.通常の検索機能はもちろん,検索結果をフォルダとして保存しておく検索フォルダ機能もサポートしています.検索フォルダ機能については過去の記事を参考にして下さい.
tune apps:Thunderbirdの検索フォルダを使う
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さらにThunderbirdのウィンドウでは常時2箇所の検索入力欄があります.右側にあるのがキーワードを元に件名,差出人で検索を行う機能.左側のドロップダウンリストではあらかじめ定義してあるフィルタリングを行うことが出来ます.たとえば以下のような条件を定義しておくと便利です.
- 未読メール
- 最近7日間のメール
- 添付ファイル付き
v1.1ではフィッシング詐欺向けの対策も行われるようですし,今のうちから乗り換えてみても損はないと思います.
参考に・・・
清水理史の「イニシャルB」